お役立ちもっと知りたい情報ガイドブログ:19-2-18

28-09

国際結婚すると告げたおれに
「聞きたくない…」と
親父は予想通りの反応をした。

オレも反発して
別に祝って貰わなくて結構だと言い放った。

父親は野球が好きで地元の少年野球団の監督をしており、
自らも草野球チームのエース。

一方、あたくしは大の運動嫌い、
パパの期待を踏みにじり、
買って貰ったグローブを、大雨の中外に置き去りにした事もある。

おれとは対象的に、弟はスポーツ少年に育った。
オレは父親がおとうとばかり気にかけていると感じ、
大学で一人暮らしを始めるまで、父の前で素直になれなかった。

大学時代、わたしは世界中を放浪して過ごした。
そんなわたくしをずっと心配してくれたのは母親だった。
父には黙って旅に出ていたが、
母親はお父さんに全て話していたらしい。

その後、私が商社に内定した時、
パパはわたくしを行きつけの居酒屋に連れていった。

会話は少なかったが、
常連客から「むすこさんと飲めるなんて幸せだね」と囃されて
親父は嬉しそうにしていた。

徐々に解れた親子の糸は、
おれが大学時代に出会ったカンボジアの女性と
結婚すると決めたことで再び縺れてしまった。

母親やおとうと、婚約者のためにも
父との関係を修復しなければならない。

一週間前、私は実家に出向いて
お父さんをキャッチボールに誘った。

ミーの投げる球は
お父さんの所まで届くのに精一杯だったが、
親父の球はあたしの胸元まで真っ直ぐ飛んできて
その度に手のひらがビリビリと痺れた。

最初にクチを開いたのは父だった。
「お前のやりたいようにやれ。お前より年上の人間なんて先に死んじまうんだから、
周りの理解など求めんでいい」

ミーが返事をするより先におとうとが来て
「仲良しじゃん」と嬉しそうに言ってきた。

わたくしはボールを投げ返しながら
「親子だからな」と言ってみた。